カンボジアとの出会い 15/17
街の中心から車で5分も離れれば下水道はもう見当たらない。
観光産業を武器に急速に拡がるこの街に、下水道の整備が追いつくのは遥か先のことだろう。
そればらば下水道で集めて大きな施設で集中処理ではなく、その場所その場所で独立的に排水の処理が可能になれば・・・
これから発展する国は有線電話ではなく携帯電話から普及するだろう。
きっと未来は電気などのエネルギーもケーブルなしのワイヤレスで送れるようになる。
だったら排水処理の未来もワイヤレス。
その場所毎に処理する独立型の浄化システム。
それが僕の目指す排水処理!
独立型の排水処理に求められること。
まずは管理が簡単なこと。
下水処理場のようにプロが24時間を交代で管理するようなものであってはならない。
その点人工湿地は管理が楽で独立型の排水処理に向いている。
日本でも保守点検は年に4回程度で問題なく稼働している。
人の集まるところで排水を処理するのなら、悪臭や害虫への配慮も必要だ。
排水処理のせいでデング熱やマラリアなどの伝染病を蔓延させるわけにはいかない。
今回提案する人工湿地は鉛直方向にろ過するシステムなので、排水をためないから悪臭や害虫も防ぐことができる。
つづく