カンボジアとの出会い 9/17
2013年からカンボジアで人工湿地の普及の可能性を探るための事前調査を開始。
とはいえ今のカンボジアにとって水道の普及もままならないのに、下水道そして排水処理なんて時期尚早なのでは?
日本だって田舎の方に行けば、垂れ流しなんて場所はめずらしくないし・・
排水処理はお金を生み出さない。
それどころか設置すれば今度は電気代や薬剤などのランニングコストがかかる。
できることなら見て見ない振りをしていたい。
ましてやこれから発展するってところで、排水処理なんて足かせに過ぎない。
人工湿地の普及なんて夢のまた夢。
調査に向かう飛行機の中、排水処理のデメリットばかり考え、気持ちは墜落しそうだった。
その時自分を支えたのはやはり孤児院の子どもたちの笑顔だった。
「この笑顔の輝きを未来にも残したい」そんな使命感ではなく、ただ単にこの笑顔を見ていたいという自分勝手な(笑)
これまでに3回の事前調査を行ったが、最初はなんの当てもなく北海道やカンボジアのJICAで得た情報やつないでもらった人脈を頼りに、シェムリアップを歩き回った。
しかし一番期待していたアプラサ機構の日本人技師H氏はちょうど任期を終え、日本に帰るところだった。
アプサラ機構のH氏に現在のシェムリアップの下水処理計画についていろいろと教えていただくことはできたが、実証試験をする具体的な場所にまではたどり着けなかった。
またその当時僕は日本のシステムをそのまま導入しようとしていたこともあり、調査は五里霧中状態に。
つづく