カンボジアとの出会い 1/17
2009年の秋、北海道の支援者に会いに来たカンボジアにある孤児院の創設者とその孤児院の子どもたちに札幌で出会う。
自分は少し斜に構えており、あまり積極的ではなかった。
この出会いがまさか僕の人生に大きな影響を与えるとは・・・
その時は思いもしなかった。
孤児院の創設者はその時すでに病魔に侵されていた。
体調が芳しくない彼が交流会に少し遅れて姿を現した時、用意されたジンギスカンにそれまで夢中だった子どもたちが一斉に駆け寄り、歩くのもやっとな彼を我先にと支えた。
その光景は今もはっきりと思い出すことができる。
翌年の2010年、その孤児院を支援する友人から孤児院のウェブサイト制作の依頼を受け初めてカンボジアに渡航。
孤児院に寝泊まりしながらウェブサイトの素材集めをする。
その時に出会った子供たちの笑顔・・・
きっとそれが今の僕を動かしている原動力なのだろうと。
子どもたち笑顔には眩しいほど輝く瞳が。
それは明日への希望に満ちており、この国にあった悲惨な歴史などは微塵も感じさせない。
僕はその瞳の中に生まれた時には持っていたのに今は無くしてしまった何かを見つけたような錯覚を覚えた。
錯覚ではなかったかもしれないが。
つづく