バイオガス発電を考える 4/5
from ブレーメン
同じ地球上で今、餓えに苦しむ人の口に、祈るがごとく入れられるパンあれば、ごちそうさまとひとこと言い残され、ゴミ箱の中に入れられるパンある。
それを突き詰めて考えたところで・・・
1984年、名曲 We Are The Worldの録音にあたりボブゲルドフはこう言い切った。
アフリカの飢餓は地球規模の犯罪であると。
そしてその加害者は我々だと。
どこまでも続くトウモロコシ畑を眺めながら、今日もまた考えている。
エネルギーを効率よく回収するために品種改良された背丈3メートル以上もあるトウモロコシたち。
今僕の目に映っているのは、食べ物でなく燃料なのだ。
青々と生い茂ったトウモロコシ畑から、電気が街にやって来る。
しかし再生可能自然エネルギー先進国のドイツでも、エネルギー作物に対する反感がないわけではない。
ないどころか、ほとんどの人が反対だそうだ。
現在、地球上においてエネルギー作物の耕作面積は2%とのこと。
ドイツのある会社では、エネルギー作物の耕作面積は10%くらいまでが、世論が許す限界であろうと予測している。
ところでエネルギー作物に対する反感は、世界中の人々が共通に持つ、人として当然の感覚なのか?
それとも知識という仮面のように、時代とともに変遷するものなのだろうか?
にしても食糧輸出国のドイツでさえ逆風なのだ。
食糧自給率が低い日本でエネルギー作物なんて口にしたら・・・
内外から大きな批判を受けるに違いない。
また日本人の悪感情を煽り立てることも簡単だ。
「エネルギー作物のせいでトウモロコシの価格が高騰し、貧しい人々の食卓からまたひとつ食べ物が消えた!」などなど・・・
でも残念ながら僕らは余したパンを、やはりゴミ箱に入れざるえないのだ。
一方でこんな事実もある。
日本のエネルギーの自給率。
それは食べ物の自給率に比べて、はるかに低い。
from ブレーメン
※2011年8月26日(金)の日記より